私の父はとても吉川英治の「太閤記」が好きで、生涯で100回以上も読んでいると思います。
豊臣秀吉の生涯を書いた作品です。
私も2度ほど読みました。
草履取りから、日本の頂点に立った人で実際にあった出来事なので、とても面白い。
私が豊臣秀吉で特に注目しているエピソードは、信長の草履を懐で温めて主君に少しでも寒い思いをさせないとしたその姿勢です。
秀吉はそこから信長に目を掛けられ、とんとん拍子に出世していく訳ですが、日本を統一するような大人物であっても、その出世の始めは「草履取り」であり、秀吉が「草履取り」がキチンとできなかったら、一生「草履取り」のままであったはずです。
秀吉の生涯を左右したのは、主君の草履を少しでも気持ち良く履いてもらおうと言う本心が出世につながった事は間違いありません。
翻って私自身の仕事の方針ですが、秀吉に習うところは多々あります。
私自身の解釈で「草履取り」ができない人は何もできないって思っています。
簡単な仕事を簡単なままにこなすような人は、「草履取り」自体もこなせないところだと思います。
簡単な「草履取り」の仕事であったも本気で打ち込めなければ、自分自身の未来は明けない気がします。
秀吉は「やれ」と言われて、草履を懐で温めたのでは無く、自分から行ったところも興味深いところです。
「やれ」と言われれば、草履を懐で温めるなんて事は全く容易い事です。
「やれ」と言われずに、自主的に草履を懐で温める事は、そう簡単にはできない事です。
弊社の方針は秀吉のように、お客様の草履を懐で温めるような仕事をする事です。
でしゃばらずに、控えめに、お客様の為になる仕事をしたいと思うところです。